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2010年4月20日 (火)

【感想】「枡野浩一のかんたん短歌blog」にトラックバックされている作品について

こんにちは。くっ、はやい!
管理人です。

今回は「枡野浩一のかんたん短歌blog」の
< 三月の中間発表 >トラックバックされている作品の感想を書きます!

まだ枡野浩一さんの選が行われていない作品ってことですね。

お気に入りの作品だけを取り上げるのはいつもの通りですが、
今回はちょっと突っ込んだ感想を書くことにします!

ちなみに4月18日までにトラックバックされた作品が対象です。

■感想

さっきまで見られてたけど慣例としておっぱいはかくしておこう(小川凜)

へー、女の子ってそんなこと考えるんだ。礼儀正しいな。
この作品は二通りのシチュエーションで読めるなー。
日常生活で非特定の誰かにちら見されたってシチュエーションと、
エッチしたあとの恋人に対してというシチュエーションと。
どっちもわるくないけど、後者って考えるのが普通なのかな。
いずれにせよキュートな内容です!

チェリー味リップスティック持ってるし女子力アップにぬかりはないぜ(小川凜)

お、やる気まんまんですね!
管理人は最近「狩女(かりーじょ)」という言葉を覚えました。
小川凜さんは「狩女歌人」なのか……?
違うか。どちらかというと真逆の「さわやか」な印象です。
「チェリー味リップスティック」(ほんとうにあるの?)という道具立てと、
「女子力」という単語と、語尾の「ぜ」がさわやかポイントですね!
これが「ラメラメの愛されグロス」で「モテ力」で語尾が「わ」だったら「狩女」になるところでした。
アイテムや語尾ってたいせつですね!

走るのは嫌いなんです 膨らんだ胸が 痛いし気持ち悪いし (笹木真優子)

既視感のある文体なんだけど、作品の内容に目を引かれました!
こどもから女性へと変化する肉体への違和感を歌っているんですよね。
男だったら「声変わり」とか「髭」とかにあたるのかな。
おっぱいってだけできゃっきゃと喜んでる非モテ男子は
こういう捉え方もあるってことを肝に銘じるべきですね!

どうせなら四月一日に解散し僕らに夢を持たせてほしい (伊藤夏人)

ゆらゆら帝国の解散ネタ?
今この時期でファン相手にしか伝わらないのでは……という不安もありますが、
今この時期でファンなのでしっかりと刺さりました!
ただ、リズムがわるいのが残念……。
もうちょっと改作できそうな気がしないでもありますまい。
ちなみに管理人は『冷たいギフト』が好きです。

とりかえしつかないんだと泣く方がはじめから無い事実よりいい(ワカコ)

確かに!
シンプルな真実をシンプルに表現しているところが好みです!
でも、前半に比べて、後半が固い表現なのがちょーっとだけ気になります。
前半と同じようなやわらかさで、同じことを表現できそうなので、そっちに舵を切るのもひとつの手かも。

交番で道を聞くのはつまらない 知らない場所に着いたっていい(鹿ケ谷街庵)

「知らない場所に着いたっていい」はステキなフレーズですね!
意味も明瞭だし、きっちり完成している作品だと思いました。
ただし、前半部はこれが唯一の正解ってわけではないかも……とも思っています。
でも好き。

わけもなく悲しくなってくるのってどこまで僕のせいなんだろう(鹿ケ谷街庵)

短歌をつくっている人って「わけもなく悲しくなる」人が多いので
「ありがちな作品になるのでは?」という不安を読む側に感じさせる出だしですが、
「どこまで僕のせいなんだろう」と、具体的な理由を、
内省の方向に持ってきたのがこの作品の勝因だと思います!
これもかなり好きな作品です!

パフュームが大スキそうな顔なのにしたり顔してショパンを聴くな(鹿ケ谷街庵)

すげー偏見だ……。
Perfume好きをdisってますね! いいぞ。もっとやれ。
これだけキッパリと断言するといっそ清々しいです。
ちなみに、管理人はPerfumeファンじゃないですが、Perfumeの音楽は結構良いと思います!

イチローやゴジラ松井やキムタクにまずちんちんで負けていそうだ (帯一鐘信)

確かにそうかも……。
数少ない「ちんちん短歌」ですが、着想がおもしろいです!
笑えるし、作品としても上手にまとまってると思います。
でも「キムタク」はともかく「イチロー」と「ゴジラ松井」は似たようなイメージなんだよなー。
3つの具体例にそれぞれ特色をもたせるか、
1つだけ超特殊な例にして、ギャップを出すと、もっとおもしろくなるかも。
管理人なら、「女性」を一人くらいいれます。和田アキ子とかどうですか?

痴漢よりきっとスケベな想像をしているけれど犯罪じゃない (帯一鐘信)

帯一鐘信さんはとんだ「下ネタ歌人」ですね!
うまくまとまっているし、なるほど感も高いし、良い作品だと思います。
ただ、作者の独白、という体の文体なので、作者の人間性を疑われそうです……。
突き放して客観的に書く、というのもひとつの手かも。
もっとも、そんな逃げを打たないで、あくまでも作者が引き受けるのが、
「下ネタ歌人」帯一鐘信さんの帯一鐘信さんたる所以かもしれませんね!

*

今回取り上げた作品を読んで思うのは、
「印象的なフレーズ」の重要さですね!

作品内容がありふれていても、
ステキなフレーズがあるだけで、短歌戦闘力は倍増するのかも。

「これは!」というフレーズが生まれたら、
それを活かすように表現する内容も変える、
というやり方も短歌の作りかたとしてアリかもしれません。

それではまた!

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