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2010年4月14日 (水)

短歌裏口入学「ちんちん短歌の作りかた」

こんにちは。ほんとうに元気ですか?
数年ぶりにつくった短歌が「ちんちん短歌」で誇らしい管理人です。

ところが、「枡野浩一のかんたん短歌blog」にて
3月28日からお題に追加された「ちんちん」を詠み込んだ作品は
2010年4月13日時点で管理人の4作品だけです。
みんなおっぱいのほうが好きなのか……?

今回の記事では趣向を変えて、「ちんちん短歌の作りかた」を考えてみます。
あくまでも管理人のやり方なので、参考になる部分だけ参考にしてください。

其の一:「ちんちん」のイメージを膨らませる

ちんちん短歌づくりの最初の工程は「ちんちんのイメージを膨らませる」ことです。
膨らませるのは「イメージ」であって「ちんちん自体」じゃないですよ!

あなたは「ちんちん」についてどんなイメージを持っていますか?
ここで重要なのは、常識や既成概念や嫌悪感にとらわれて思考停止しないことです。
自由にイメージを膨らませましょう。

イメージを膨らませるコツはいろんな切り口を試すことです。
「形状」「ことばの響き」「使われる場面」「想起する人物」……などなど。

あれ? まだ良いイメージが膨らみませんか?
そんな場合は、「ちんちん」という単語をビルドアップしましょう。
ビルドアップするのは「単語」であって「ちんちん自体」じゃないですからね!

ここで「ビルドアップ」と言っているのは、
形容詞や名詞などを「ちんちん」につなげて別の単語にする、という意味です。

たとえば、
    お + ちんちん = おちんちん
    かわいい + ちんちん = かわいいちんちん
    ちんちん + 師範代 = ちんちん師範代
    俺の + ちんちん + 東京スカイツリー = 妄想乙
という感じです。

単語をビルドアップすることで、また別のイメージが膨らむのではないでしょうか。

ちなみに管理人がたどり着いたイメージは次の3つです。

a. 大人はあまり口にしない言葉。
b. 子供が大好きな「必笑ワード」。
c. どことなくかわいらしいイメージ。

其の二:イメージを活かしてストーリーをつくる

ちんちん短歌づくりの第二工程は、
前行程の生産物であるイメージを活かしてストーリーをつくることです。

ストーリーづくりの前提となるのは「魅力的なストーリー」にするという意識です。
ストーリーが魅力的でないと、どれだけ言葉をいじっても魅力的な短歌にはなりません。
当たり前のことを言っているようですが、なかなかできないことです。
ある程度短歌を作りなれた人は「手癖」でそれなりにまとまってしまうので特に注意が必要ですよ!

また、ストーリーを作るときには「伝えたいことの焦点」を定めましょう。
なにを伝えたいのかよくわからないふわふわしたストーリーでは人の心を射抜けません。
これが「焦点→昇天の法則」です。これテストに出ます。

管理人は、前工程の3つのイメージを次のようなストーリーにしました。

【ストーリー1】
大人があまり使わない言葉だからこそ大人に言わせよう。
どうせだったらもっとも使わないようなフォーマルな場面(ビジネスシーンなど)設定にしよう。
へりくだった表現と組み合わせることでギャップが生まれ言葉のインパクトが高まるはずだ。
→偉い人のくだらないお説教にキレたサラリーマンが強烈な皮肉を言っているというストーリー

【ストーリー2】
小学生のころは「ちんちん」って言うだけで笑えたなあ。男の子って馬鹿だなー。
男の子は馬鹿だから、「ちんちん」って言えばいつでも笑ってもらえると思ってるよな。
好きな女の子の気を引くために「ちんちん」って言っている男の子って馬鹿かわいいな。
女の子はかしこいから、そんなこでは笑わないだろうけど、男の子の気持ちが伝わるとステキ。
→泣いている女の子をなぐさめようとして「ちんちん」を連呼する男の子。
女の子はぜんぜん笑えないんだけど、なぐさめてくれていることが嬉しくて感謝するというストーリー

ストーリーのなかに、前工程のイメージがまぶされているのがわかるでしょうか?
イメージを膨らませるときには自由に発想することが大事だと前工程で書きましたが、
イメージを収束させるときには、
「次工程のストーリーづくりで使えるか?」ということ頭の片隅に置いておくと良いと思います。

其の三:ストーリーを31音に結晶化させる

ちんちん短歌づくりの最終工程は、
前工程で作成したストーリーを、短歌の形式である五七五七七の31音に結晶化させることです。
結晶化させるのは短歌であって「ちんちん自体」じゃないだから! 何度も言わせないでよね! バカ!

この工程が短歌特有の工程です。
短歌づくりの経験によって巧拙の差が出やすい工程といえます。

しかし!

作品の良し悪しは実は前工程のストーリーづくりで決まっています。
「人は見た目が9割」だそうですが「短歌はストーリーが9割」です。
これもテストに出ますよ。

第三工程は言ってみれば「原石を磨いてカッティングする工程」です。
石ころをどれだけきれいにカッティングしても婚約指輪には使えない。
まあそういうことです。

あ、念のために補足しておきますが、第三工程も決定的に重要な工程です。
どんな原石も、磨いてカッティングするまでは、やっぱりただの石ころですからね。

この工程については、いろいろな歌人がいろいろなやり方を提唱しているので、
ここでの管理人のやり方は割愛しますが、
「伝えたいことがきちんと伝わるように、適切な言葉と表現を工夫する」というのが基本的な姿勢だと思います。

また、ストーリーづくりの注意点になりますが、
最終的に31音に結晶化できるように「物語要素を盛り込みすぎない」ということも大事です。

■ちんちん短歌の完成!

さて、最終工程を経てできあがったのが次のちんちん短歌です。

すばらしいご意見ですがちんちんをかきむしってもよろしいですか (長瀬大)

「こんなこと言われたらムカツク……。でも言う側は爽快」という作品になっていれば成功です。
ただし、「すばらしいご意見ですが」は枡野浩一さんの作品に酷似した出だしがあります。

要修正ですね。

なぐさめのつもりなのかな「ちんちん」ってふざけて言ってくれてありがと (長瀬大)

いい作品だ……。
意図したストーリーをうまく表現できたと思います。
女の子の視点にしたことが成功のポイントですね。

ちんちんを見せればわらうと思ってる? でもなぐさめてくれてありがと (長瀬大)

ちんちん見せたのはやり過ぎだったな……。
全然ありがたくない。

■最後に

これで「ちんちん短歌の作りかた」は終了です。
管理人が教えられることはすべて出しつくしました。もう一滴も残ってません。

でも精巣をふりしぼって最後にひとつだけ。

工程どおりに進めればうまくいく、みたいな書き方をしましたが、
実際には、そんなに順序良く作品ができるなんてことはありません。

工程間を行きつ戻りつ、
時にはコースアウトして、
どうにかたどり着いたゴールは予定とはほど遠かった、
なんてことのほうが多いくらいです。

それでもあきらめないで前に進んでいけば、昨日よりはマシな今日にたどりつける。
それが短歌の良いところです。
だから最後まであきらめないでください。

素敵な「ちんちん短歌」略して「短ちん」転じて「粗ちん」がたくさん生まれることを心から祈っています。

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