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2010年12月19日 (日)

【短考】本多響乃さんの試み「パトラッシュで短歌を詠むよ」で見えたネット短歌の最新モード

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2010年の12月16日から12月17日にかけて、
Twitterの短歌クラスタのタイムラインが大量の「パトラッシュ」に占拠される事件が起きました。

仕掛け人は本多響乃(mymhnd)さん。

ハッシュタグ #patrasche_tanka を使って、
短歌クラスタの人たちに「パトラッシュ短歌」をつくることを提案したのです。
(以下、本多響乃さんのTweetを引用)

パトラッシュが百匹いたら百匹につかれたよっていいたい気分(本多響乃) パトラッシュで短歌を詠むよ。 #patrasche_tanka

その宣言を皮切りに、大量のパトラッシュ短歌が投稿されました。

Togetterにまとめられたものだけでもその数は170を超えています。
(感想TweetやRetweetも含めた数字)

【Togetter】パトラッシュで短歌を詠むよ

これは個人的に非常に興味深い現象でした。

というのも、

  1. 周到に練られた計画ではなく即興的にはじまった企画にも関わらず、
  2. 非常に多くの人たちが参加し、
  3. 非中心的で非階層的な場の構造にも関わらず、
  4. 特に問題も起きずうまく(自律的に)運営されていた

からです。


■ネット短歌の歴史

「ネット短歌」
という冗談みたいな時代錯誤のジャンル名があります。

伝説によると当時の人々は、
「ネット短歌」と「それ以外の短歌」では、作品内容に本質的な違いがあるに違いない
と考えていたそうです。

その仮説の真偽は永遠に脇に置いておくとして、
利用技術という側面から「ネット短歌」を定義することは可能かもしれません。

そんなに詳しくはないですが、
従来のネット短歌の歴史を技術という切り口でまとめるとこんな感じになります。

1. 初期の「掲示板(BBS)」を利用したネット歌会の時代
2. ブログを利用したより手軽でパーソナルな短歌発表の時代

技術の発展によって、「より手軽に」なっていったのは確かですが、
大勢が参加する歌会などは、依然としてコーディネーターを中心とする、
組織化された運営が必要でした。

言うまでもなく、この仕組みは運営者に大きな負担がかかります。
それが開催の即時性や継続性の大きな障害になっている、というのが個人的な印象でした。


■コンテンツからコミュニケーションへ

それに対して「パトラッシュ短歌」では、
運営者に過度に依存をしない仕組みがうまく機能していました。

そしてそれを実現したのがTwitterのハッシュタグという技術です。
そこでこの技術を先ほどのネット短歌の歴史の中に位置づけるとこんな感じになります。

3. Twitterなどのソーシャルアプリを利用したコミュニケーション中心の時代

「コンテンツからコミュニケーションへ」というのが、
現在のメディアの大きな潮流ですが、
それを実現しやすい技術の利用に伴ってネット短歌もその方向に進んでいくのかもしれません。

掲示板の時代を「ネット短歌1.0」
ブログの時代を「ネット短歌2.0」とすれば、
Twitterをはじめとするソーシャルアプリの時代は「ネット短歌3.0」といえるでしょう。

まあなんというか全部冗談ですが。


■まとめ

ネット短歌3.0(笑)」はともかく、
今回の「パトラッシュ短歌」の試みはとても良かったと思います!

気軽に実現できるツールもあるんだし、
いろいろな人がどんどん企画して、盛り上げてくれるといいなー。

最後になりましたが、

パトラッシュが百匹いたら百匹につかれたよっていいたい気分(本多響乃)

この作品は名作ですね・・・・・・。
この歌がなかったら「パトラッシュ短歌」もここまで盛り上がらなかったと思う。

それではまた!

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