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2010年12月19日 - 2010年12月25日の4件の記事

2010年12月19日 (日)

【短考】本多響乃さんの試み「パトラッシュで短歌を詠むよ」で見えたネット短歌の最新モード

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2010年の12月16日から12月17日にかけて、
Twitterの短歌クラスタのタイムラインが大量の「パトラッシュ」に占拠される事件が起きました。

仕掛け人は本多響乃(mymhnd)さん。

ハッシュタグ #patrasche_tanka を使って、
短歌クラスタの人たちに「パトラッシュ短歌」をつくることを提案したのです。
(以下、本多響乃さんのTweetを引用)

パトラッシュが百匹いたら百匹につかれたよっていいたい気分(本多響乃) パトラッシュで短歌を詠むよ。 #patrasche_tanka

その宣言を皮切りに、大量のパトラッシュ短歌が投稿されました。

Togetterにまとめられたものだけでもその数は170を超えています。
(感想TweetやRetweetも含めた数字)

【Togetter】パトラッシュで短歌を詠むよ

これは個人的に非常に興味深い現象でした。

というのも、

  1. 周到に練られた計画ではなく即興的にはじまった企画にも関わらず、
  2. 非常に多くの人たちが参加し、
  3. 非中心的で非階層的な場の構造にも関わらず、
  4. 特に問題も起きずうまく(自律的に)運営されていた

からです。


■ネット短歌の歴史

「ネット短歌」
という冗談みたいな時代錯誤のジャンル名があります。

伝説によると当時の人々は、
「ネット短歌」と「それ以外の短歌」では、作品内容に本質的な違いがあるに違いない
と考えていたそうです。

その仮説の真偽は永遠に脇に置いておくとして、
利用技術という側面から「ネット短歌」を定義することは可能かもしれません。

そんなに詳しくはないですが、
従来のネット短歌の歴史を技術という切り口でまとめるとこんな感じになります。

1. 初期の「掲示板(BBS)」を利用したネット歌会の時代
2. ブログを利用したより手軽でパーソナルな短歌発表の時代

技術の発展によって、「より手軽に」なっていったのは確かですが、
大勢が参加する歌会などは、依然としてコーディネーターを中心とする、
組織化された運営が必要でした。

言うまでもなく、この仕組みは運営者に大きな負担がかかります。
それが開催の即時性や継続性の大きな障害になっている、というのが個人的な印象でした。


■コンテンツからコミュニケーションへ

それに対して「パトラッシュ短歌」では、
運営者に過度に依存をしない仕組みがうまく機能していました。

そしてそれを実現したのがTwitterのハッシュタグという技術です。
そこでこの技術を先ほどのネット短歌の歴史の中に位置づけるとこんな感じになります。

3. Twitterなどのソーシャルアプリを利用したコミュニケーション中心の時代

「コンテンツからコミュニケーションへ」というのが、
現在のメディアの大きな潮流ですが、
それを実現しやすい技術の利用に伴ってネット短歌もその方向に進んでいくのかもしれません。

掲示板の時代を「ネット短歌1.0」
ブログの時代を「ネット短歌2.0」とすれば、
Twitterをはじめとするソーシャルアプリの時代は「ネット短歌3.0」といえるでしょう。

まあなんというか全部冗談ですが。


■まとめ

ネット短歌3.0(笑)」はともかく、
今回の「パトラッシュ短歌」の試みはとても良かったと思います!

気軽に実現できるツールもあるんだし、
いろいろな人がどんどん企画して、盛り上げてくれるといいなー。

最後になりましたが、

パトラッシュが百匹いたら百匹につかれたよっていいたい気分(本多響乃)

この作品は名作ですね・・・・・・。
この歌がなかったら「パトラッシュ短歌」もここまで盛り上がらなかったと思う。

それではまた!

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【新作短歌】いてくれる

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いてくれるだけでいいんだパトラッシュ ううんなんでもないよ おやすみ(長瀬犬)

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【新作短歌】「ねむい」とか

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「ねむい」とか「つかれた」だとかもうぼくに打ち明けないで! パトラッシュより(長瀬犬)


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【短考】「何を書くか」は「物の見方」にかかっている - 視点・視野・視座でユニークはつくれる!

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こんにちは。ロクデナシです。

管理人のロクデナシについての考え方は、

http://twitter.com/tankawolf/status/16102960375271424

を読んでいただくとして、さくっと本題に入ります!

前2回は、
「何を書くか」より「どう書くか」が重要だと言われているがそれは本当だろうか
ということを考えてきました。

【短考】短歌は本当に「何を書くか」より「どう書くか」が重要なのか?
【短考】短歌において「どう書くか」の重要性がだんだん低くなる理由

 

また、その後、枡野浩一さんなどから反論を受けて、
Twitter上で自分の考えを整理しました。

その内容は「岡ちゃん」ことゲゲゲの岡本雅哉さんが
Togetterにまとめてくれましたので、ぜひご覧ください。

「短歌は何を書くかよりどう書くかが重要…なのか?

今回は

どう書くかが重要なのは初級のあいだの話で、
中上級になってくると、
何を書くか(テーマ)」の重要性がより高まってくるのではないか?

という当初仮説を引き継いで、
「じゃあどうしたらいいのか?」ということについてのアイデアを提示してみます。

大上段に構えておいてなんですが、まあほんとうに簡単なアイデアです。
人によっては常識かもしれません。

キーワードは「視点」と「視野」と「視座」です。



■「何を書くか」の良し悪しは「物の見方」にかかっている

技術的に拮抗してくる中上級では、「どう書くか」で差をつけることは難しい。
そこで重要になってくるのが「何を書くか」です。

ここでいう「何を書くか」は「テーマ」というよりは「物の見方」に近いです。

人にはない発想、ユニークな視点、斬新な切り口・・・・・・。

人によってはそれも「どう書くか」に含めるかもしれません。
ともかく中上級で差がつくのはこの部分です。

また、これは、技術と違って、経験を積めば能力が向上するものでもありません。

中上級の人たちで「無難だけどつまらない短歌」を作っているとしたら、
この部分の能力不足を疑ったほうがいいかもしれません。

では、どうしたら「物の見方」が良くなるんでしょうか。



■視点と視野と視座の違い

方法はいろいろとありそうですが、
今回は「視点」と「視野」と「視座」に絞って話を進めます!

まず、みなさんはこれらの違いを説明できますか?
結構、混同して使っている人が多いと思います。

簡単に説明するとこんな感じです。

視点:対象のどこに着目するか。着眼点。鋭いかどうかが大事。
視野:範囲をどこまで広げるか。空間なら狭いか広いか。時間なら短いか長いか。
視座:どの立場から見るか。高いか低いか。

少し抽象的なので、具体的な例で説明しますね。
たとえば「和田アキコ」を例にとります。

まず視点
「でかい」「女性」「髪型」「ご意見番」「シンガー」など着眼点はいろいろあります。
そのどれに着目するのか、それが視点の良し悪しを決めます。

次に視野
見るべき対象をどこまで広げるかも重要です。
たとえば単に「芸能人」として見るのではなく「私人としての和田アキコ」まで視野を広げたり、
現在の「リーブ21」的な活動だけではなく、過去の「女番長 野良猫ロック」まで視野を広げると印象はがらっと変わります。

最後に視座
子供から見ると巨神兵ですが、ガリバーから見れば小人です。
あるいは勝俣目線だと「アッコさんすげー!」ですが、旦那さんから見れば「アッコかわいいよアッコ」となるはずです。

どうでしょうか。
同じものでも、ちょっと見方を変えるだけで印象ががらっと変わると思いませんか?

■すずめのすすめ

もしあなたが自分がつくった作品が退屈だと感じたら、
視点を変えて違う特徴に着目してみたり、
視野を広げて(あるいは狭めて)みたり、
視座を変えてみてはどうでしょうか?

きっとまったく違う作品に生まれ変わりますよ!

見慣れた風景もすずめのように空から見下ろしたら新鮮に映るはず。
私たちもすずめのように短歌をさえずりたいものですね?

強引にまとめたところで今回はここまで!

それではまた。

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