【短考】tankaful.netリニューアルと短歌ポータルサイトへの期待
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こんにちは。短歌界のデング熱こと僕です。
おひさしぶりです。
ヒトスジシマカに媒介されてあなたのところへ辿りつきたい・・・・・・。
そんな思いを冒頭のあいさつに込めてみましたがいかがでしょうか?
・・・・・・いかかがでしょうかじゃねえよって感じですか。そうですか。
でもこっちだってほんとうはそんな思いを込めていないので引きわけですね!
そんなこんなでオリジナル記事としては、ほぼ2年ぶりの更新です。
毎日がしあわせで相変わらず短歌をつくる気持ちにはなれないのですが、
短歌界隈の動きには興味を取り戻しつつある今日この頃。
そんな中でもぜひとも紹介したい動きがあったので記事を書くことにしました。
それは2014年9月4日にリニューアルしたtankaful.net(以下tankaful)というWebサイトについてです。
■tankafulとは何か?
tankafulは光森裕樹さんが中心となって運営している短歌専門の情報Webサイトです。
詳しい説明はサイトの「tankafulについて」というページを読んでいただくとして、
構成で目を引くのは、短歌賞の情報だったり、各種短歌関連団体へのリンク集だったり、
短歌を趣味とする人が知りたい情報が充実しているところですね。
この手のサイトとしては、電脳短歌イエローページという伝説のサイトがかつてあったわけですが、
その発展形として、短歌のポータルサイトを目指しているのかなと思います。
ちなみに個人的にちょうおすすめの記事は、
「ネット短歌史」というネットとその周辺の短歌史をまとめた記事です!
が、2014年9月20日現在はデータ移行作業中で閲覧できないようです。(ざんねん・・・)
他にも、イベント情報など、コンテンツは盛りだくさんなので、ぜひご覧ください。
■tankafulの意義
ところで、今回どうしてtankafulを紹介しようと思ったかと言うと、
このサイトが短歌界にとって重要な役割を果たし得ると考えているからです。
言うまでもないことですが、短歌というのはマイナーな文芸ジャンルです。
そんなマイナージャンルを盛り上げようと思ったら、
数少ない同好の士を効率よくマッチングしたり、必要な情報への導線を確保する仕組みが必要です。
あるいは、普及という観点で見ても、新たに短歌の世界に足を踏み入れた人が、
最初の目的地にする場所があるかどうかは、その後の定着率に大きな違いをもたらすはず。
そのために不可欠な要素が共通の基盤となり得るメディア/プラットフォームな訳ですが、
現状そのような存在は見当たりません。
そのような現状にあって、最も有望なのがtankafulではないかと。
ちなみに、コミュニケーションプラットフォームである以上、
いわゆるネットワーク効果が働くわけで、
明確な勝利者として(聞こえは悪いですが)ひとり勝ちしてもらうことは参加者のメリットにもつながります。
というわけでみなさんもtankafulを応援しましょう!
■マネタイズという課題
そんなtankafulですが、期待の大きさの反作用として、
乗り越えなければならない課題も大きいのではないかと思います。
プラットフォームとしての役割を果たすためには、
コンテンツの質はもちろん、高い更新頻度を保つことや、長期にわたる安定した運営を行うことが不可欠なわけですが、
それらを可能にするのは、何と言ってもお金なわけです。
つまり、tankafulの最重要課題は、ビジネスモデルの確立ということになります。
マイナージャンル特有の厳しい環境下でどのようにマネタイズできるのか?
もちろん光森さんは、そのあたりのことにも自覚的なので、その動向に今後も目が離せません。
■「やる」ことの価値
以上、外部からtankafulについて色々語ってきましたが、
最後に思うのは「やる」ことの価値の尊さについてです。
世の中にはアイデアを思いつく人はいっぱいいるわけですが、
それを行動に移す人は多くない。
だけど、行動に移さない限り、現実の世界は1ミリも良くならないわけです。
僕自身、なかなか行動に移せないので、
光森さんの行動、チャレンジそれ自体がほんとうに素晴らしいなと、記事を書きながら何度も胸をうたれました。
そんなわけでささやかではありますが、何らかの助けができればという思いでこの記事を書きました。
ではまた。
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